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2011.12.15 (Thu)

生涯一◯◯

会社を休んでいるので、朝のワイドショーを久しぶりに見た。
由紀さおりさんのアメリカ公演での様子を特集で伝えていた。

その歌声は、きれいだなとはおもったけど、
べつに取立てて抜きん出ているとも思わなかった。
このくらいの歌手は、アメリカにもいっぱいいるだろう。
メディアに注目されて話題になるなんて、運を味方につけた偶然だ。
しかし、“取り立てたことじゃない”、これこそが
本当にすごいことなのを、私は知っている。
ジュリーのおかげで。

普通でなかったのは、テクニックではなく、スピリッツ。
本当にすごい精神の持ち主だからこそ、運をひきよせ、
それに恥じない技術を披露出来る。

彼女の若い頃の歌声は、記憶にこびりついている。
いつまで、♪るるる・・・が続くのかと
子供心に面白がった夜明けのスキャット。
それが、40年近く経った今でも、
何の抵抗もなく聴けることの偉大さよ。

懐かしのメロディー、的な番組で、
懐かしさより切なくさせられてしまうひと、
なんだかアレンジを今風に変えてしまうひと、
そんな人をたくさん見る。
責めはしない、時の流れって残酷だなあ、と
責任転嫁しながら見ている。

そんな中、由紀さおりさんには、
意地でもキーを変えずに、アレンジも変えずに
歌い続けて来たジュリーと同じ香りがする。
同じ、自分を信じる強い心が。

日本のスタジオからO氏が由紀さんにインタビューする。

凄くおきれいですね。アメリカの人は
お年を聞いたらびっくりするんじゃないですか?
もっとお若い方と思われているんじゃないですか?

くだらないことを言うなあ、と思った。
63歳じゃいけませんか。
若い方が、いいんですか。
それが褒め言葉なんですか。

由紀さんは、ずうっと、歌い続けてきた。
お姉様と、童謡を歌って紅白に出ていたのも覚えている。
自分の曲が売れなくなっても、
自分の信じる道をずっと続けてきた
「生涯一歌手」なんだと思う。

別に、今回の成功も、特別なことではないのだ。

アメリカ公演は、全て日本語の歌詞で歌ったという。
彼女の意志が感じられる。
移動中のオフショットがちらりと映ったけど、
ジュリーの雰囲気によく似ていた、
と、感じるのは、私がジュリーファンだからだろうけど(笑)。

* * *

こんな、偉大な方々の後に、自分のことを語るのは恥ずかしいけど、
私は親に美大を出してもらってから、
ずっとデザインの世界で生きて来た。
数年前から、自分の趣味を生かしたカフェをやりたいと思い、
ずっと勉強して来た。でも、
あと一歩が踏み出せなかった。
真剣にやればやるほど、私はこの道の人に
かなわないという劣等感ばかりが強くなった。

いや、そういう挑戦を否定しているわけじゃない。
現に、料理学校の友達(公務員だった)が、
この秋カフェをオープンした。
羨ましいし、応援してあげたい。
なので、お店のロゴマークのアドバイスや
メニューに載せる商品の写真を撮ってあげたりした。

やりながら、あー、こういうのが、
私はやっぱり好き!!と、思ったのだ。
だから、カズさんの絵ばかり描いてても飽きないし。
生涯一のお絵かき好きなのだ。

この秋から勤めている会社では、名刺を作る部署にいる。
フリーのデザイナーは食べていくのがキツくて
廃業してしまったけれど、
自分の顔となる名刺というツールを、
きっちりキレイに仕上げることも
やりがいのあるデザインだと思う。

なんでもいい、生涯一◯◯と、
胸を張って生きるひとは、美しいと思う。

もちろん、生涯一ジュリーファン、っていうのもね!


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16:22  |  ---  |  コメント(4)

Comment

そうそう!

由紀さおりさんの歌声、大好きです。ずっと艶のある声を保ってきた生き方には、脱帽するし、それはジュリーに対しても同じです。80年代後半からのジュリーの人生は、いろんなことがあったけど、歌うことを修練することは、いつも持続されていると思わせると思わせるものがありました。その証が「ジュリー祭り」での80×2公演。これって、本当に凄いことなのに、ファンではない人たちは、あまり注目してくれていないような気がします。個人的には、若い頃と正反対の体型でもいいじゃないか!ジュリーは、モデルではなく、歌手なんだから、歌声が良ければ、それでいいじゃないか、と思うのですが、日本人で、そう思う人はあまりいないみたいですね。最近の由紀さんだって、欧米で評価されて、日本の再評価が後からついて来た形になったし。日本人は、とりあえず見た目がスレンダーで若い頃の面影が残っていれば、それでいいのでしょうか?と、今朝のワイドショーで某中森さんのDVDボックス発売を報じられるのを見て、そう思いました(不適切な発言が含まれていたら、すいません m(_ _)m)。
私は、楽器やコード進行のことは、さっぱり分かりませんが、ジャンルを問わず、プロの矜持を感じさせる素晴らしい歌声が大好きです。そんな私のスタンスは“生涯一歌好き”といったところでしょうか(^^ゞ
74年生まれ |  2011.12.15(木) 20:57 | URL |  【編集】

私の生涯一○○は何だろな~?

しょあさん、お加減いかがですか?

由紀さん&安田さんの童謡コンサートには、毎年行っていた時期があります。
年に一度の親孝行というか、私も童謡・唱歌は好きなので。
最近は広島にいらっしゃらなくなって、ご無沙汰ですが。

客席をパート分けして輪唱したり、楽しかったです。
あ、輪唱はジュリーもいつだったか、やってましたね(笑)

童謡コンサートは25周年の今年で一旦終えることとして、今はファイナルツアーの最中だったかと思います。
今回の話題を聞いて、ずっと続けていらしたことに自ら区切りをつけた時、新しい流れが生まれたのかもしれないな、と感じました。

ジュリーが朝日新聞に語った
「最後もうひと燃えしないかな」

“ひと燃え”は何を意図するのか、折りに触れて考えています。
由紀さんも“ひと燃え”したのかな…?
(あっ、最後というわけではなく
だんぼ |  2011.12.15(木) 23:12 | URL |  【編集】

お返事遅くなってすみませんでした!

>74年生まれさん

お久しぶりです!
久々にコメントいただいて嬉しかったのに、
私用がたてこんで、お返事が遅くなってしまってすみません。

いや、由紀さんで反応してくださるとは^^
やっぱり、ジュリーファンの方なら
由紀さんの職人気質には、ピンときますよね~
「ずっと艶のある声を保って来た生き方」、
まさにそこです、そのとおりだと、私も思いますよ。
74さんのおっしゃるとおり、
「ファンじゃない人にはあまり注目されないジュリー」かもしれませんが、
私の周りでは、わかる人はわかってますよ。
(文中のO氏の番組では、K氏が絶賛してましたよ!)
そして、わかる人は案外声高には叫ばないもの、
ではないかという気がします。
<真実は、知ってる人が知っている。>
そう思うんですけどね (^_-)-☆

生涯一歌好き、いい言葉ですね!!


ごめんなさい~お返事一回切ります。
しょあ |  2011.12.18(日) 09:15 | URL |  【編集】

>だんぼさん

お返事遅れまして、すみません。
由紀さんと安田さんの童謡コンサートに
行ってらしたのですね。
私の友人にも、ご両親がファン、という人がいました。
その童謡ツアーが25周年というのには、ちょっとビックリ。
四半世紀ですか。いやー、千里の道も一歩から、
継続は力なり、流れる水は腐らず、桃栗三年柿八年…(え、もうわかった?)ですね。
素晴らしいですね。童謡を聴いて育った子供が
自分の子供に歌い継ぐ年月ですね。

でも、素朴な疑問・・・最近のお母さんって、
童謡を歌い聞かせたりするのかしら?

だんぼさんにも、きっとあると思いますよ、生涯のテーマ。
案外気付かずに、続けているんじゃないでしょうか。
根底に、「好き」の気持ちがあれば。

私、だんぼさんは姿勢のいい方、というイメージがあるのですが、
そのイメージもあり、とても一本筋の通った方、という感じがしています。
しょあ |  2011.12.18(日) 20:32 | URL |  【編集】

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